日本国民の悩み肩こりの定義、原因、解消方法について

運動・健康

肩こりの対処方法や原因について簡単にまとめました。肩こりで悩んでいる人の参考になれば幸いです。

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    肩こりとは何か?

    肩こりの定義

    首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの感じがし、頭痛や吐き気を伴うことがあります。

    日本整形外科学会よりより引用

    肩こりとは、症状の名前であって病気の名前ではありません。そもそも何か病気がなくても肩こりを感じることは多くあり、特に病院を受診せず様子を見る方も多くいるようです。

    肩こりがひどくなり、腕の方まで痛みが痺れ感が出現してから病院受診する方も多く、その場合、頸肩腕症候群と診断されるかもしれません

    頸肩腕症候群とは頸、肩、上肢の他覚的所見に乏しい痛み、痺れ、凝り感、倦怠感、異常感覚、など多彩な症状の訴えに対する総称として用いられる。頸部、肩部の構築的な弱点を基盤として発症し、時間経過とともに頚椎症、頚椎症性神経根症、頚椎症脊髄症などの病態が明らかになることもある

    頸、肩、腕部の疾患・痛み-日本ペインクリニック学会

    詳細に関してはこちらにへ→日本産業衛生学会作業関連性運動器障害研究会

    肩こりの原因

    特別な病気ではなく生活習慣の乱れ(本態性肩こり)

    これは特に病気ではなく、以下の要因が原因で肩こりになっていると考えられます

    • 運動不足による筋力低下
    • 不適切な運動
    • 姿勢が悪い
    • 過労
    • 加齢
    • ストレス

    本態性肩こりに関わらず、肩こりや腰痛持ちの人の仕事は座って作業する事がほとんどです。

    一日の通勤での電車移動で歩くだけで、それ以外は座っているだけでは全身の血流が滞り何処かしらに不具合で生じてもおかしくありません。30分〜1時間の間に一度は立って動く習慣をつけるだけでも症状緩和が見込めるでしょう。

    何かしらの病気の症状の一つが肩こり(症候性肩こり)

    症候性肩こりとは、頸や顎、眼などが原因となっています。加えて、高血圧、心臓病や更年期障害、耳鼻科疾患、虫歯や噛み合わせの悪さなども原因となって肩こりが出現している場合もあるそうです。

    ここでは、頚椎、顎、眼からくる肩こりを解説していきます

    頚椎からくる肩こり

    • 頚椎の椎間板が加齢で潰れていき頚椎から出ている神経を圧迫
    • 頚椎の関節が加齢や悪い姿勢の積み重ねによる変形
    • 事故やスポーツなどで無理矢理に頚椎を捻ったことによる頚椎の捻挫

    などが原因となり肩こりが出現します。神経の障害である痺れや筋力低下の前に肩こりが出現するとも言われています。

    神経根症ではほぼ全例で後頸部や肩甲部に痛みを生じ、この痛みは特徴的な痺れに前駆するとしている。

    肩こりの臨床

    Tanaka らは、頚部神経根症と肩甲帯部痛との関係について、頚神経根の硬膜 鞘に Aδ線維と C 線維からなる自由神経終末が存在することに着目した。頚部神 経根症では初期に頚神経根硬膜鞘の刺激症状として肩甲帯痛が起こり、その後 上肢への根性症状が出現すると考察した。

    頸部から背部痛について

    参考論文/Cervical Roots as Origin of Pain in the Neck or Scapular Regions

    顎関節症からくる肩こり

    顎関節症とは、顎の痛みや口が開きづらい、口を開ける時に雑音がするなどの症状が出現する関節の異常のこと。男性よりも女性に多く、特に20〜40歳代の女性に好発するとされています。

    顎関節症治療の指針 2020

    顎の関節は下顎と上顎(頭蓋骨)で作られています。顎関節症になると顎周りの筋肉がこわばって、硬くなってくることが多いです。その影響が顎関節だけではなく、頭蓋骨と首の骨の関節(後頭下関節)にも広がってくる結果、肩こりや頭痛を引き起こす可能性があります。

    また食べ物をよく噛むことで、咀嚼筋への血流が良くなることで首周囲の血流や眼への血流も改善するとの報告もあります。噛むこと研究室

    眼(眼精疲労)からくる肩こり

    眼精疲労とは以下のことを指します

    作業量と疲労が釣り合う生理的な状態を眼疲労(eye strain)といい、作業量に比較して疲労状態が強く釣り合いがとれない病的な状態を眼精疲労(asthenopia)というと定義されている。眼精疲労の自覚症状として、遠見および近見時の視力低下、頭痛・眼痛、視野狭窄、充血・熱感・流涙、乾燥感・異物感、めまい・肩こり・不眠などがある

    VDT作業と眼精疲労

    眼精疲労による肩こりの直接的な原因ははっきりしていませんが、眼に何かしら病気や異常があり他の症状と一緒に肩こりも出現している可能性もあるので気になる方は眼科受診したほうがよさそうです。

    肩こり解消方法

    肩こり解消グッズ


    首周りを温めて血流改善によって肩こり改善を見込めそうです。


    肩こりが温めるだけでは改善されない場合は、凝り固まった筋肉を直接ほぐしていくのがおすすめです。最近はこのようなマッサージ器具が多くあるのでおすすめです。


    また寝る時にいかに背中が楽になっているのか?というのは非常に重要で、背中が楽な姿勢になっていないと疲れが取りきれず慢性的に肩こりが続いてしまいます。そんな時は三角クッションを使うと首から背中にかけて楽に寝ることができ、呼吸も楽になることが多いのでおすすめです。

    全身運動

    まずは散歩や軽いジョギングなどの運動から始めるのがおすすめです。また運動とはいっても家事や育児も立派な運動になっており、国が定めている18歳ー64歳までの運動基準があって家事を全て担っている場合の女性は運動基準は満たしている可能性が大きいです。

    その場合は、日常であまり動かさない部分や動き方などを運動に取り入れてみるといいと思います。

    参考サイト/健康づくりのための身体活動基準2013

    肩の運動

    首から肩にかけての肩こりは肩甲骨にくっついている筋肉が原因のことが多いです。そこで肩周りをよく動かしたほうがいいのですが、自分で動かしても肩甲骨の感覚は分かりにくものです。そこでストレッチポールなど背中が固定されるグッズを使用することで、肩甲骨周りがよく動くようになり首から肩にかけてスッキリする感じになります。



    まとめ

    一言に肩こりといっても、凝っている場所や感覚も違えば姿勢や生活習慣の乱れからくるものや仕事や日々の生活のストレスによるものもあります。

    ご自身で取り組める運動や生活習慣の見直しから始めて、肩こり以外の痛みや痺れなどの症状も出現した場合は病院受診をおすすめします。

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